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臨床報告

【症例報告】寝返りでグルグルするめまい…耳石だけが原因ではなかったケース

① このようなお悩みで来院されました

50代女性の方が
「寝返りを打つと天井が回る」
「起き上がる瞬間に強いめまいが出る」
という症状で来院されました。
めまいは数十秒ほどで治まるものの、再び体を動かすと繰り返し起こるため、日常生活に強い不安を感じておられました。

② めまいについて簡単に

このような症状は**良性発作性頭位めまい症(BPPV)**と呼ばれるタイプに多くみられます。
耳の奥にある「耳石(じせき)」という小さな石が、本来の位置からずれてしまうことで、頭の動きに対して脳が誤った情報を受け取ってしまい、回転性のめまいが起こると考えられています。

③ 当院で行った評価

当院では、めまいの原因を一つに決めつけず、複数の視点から状態を確認します。

  • 寝た姿勢で頭を動かす検査

  • 目の動きやピントの合い方のチェック

  • 頭を動かした時の目の反応

  • バランスや姿勢の安定性

その結果、
・右側の耳石が関係している可能性
・左側のバランス感覚の働きが弱い状態
・目と脳の連携がうまくいっていない様子
が確認されました。

④ 状態の整理(診立て)

今回のケースでは、

  • 耳石のズレによる影響

  • バランス感覚の低下

  • 脳(特にバランス調整に関わる部分)の働きの弱さ

これらが重なり合って、めまいが起きやすくなっていると考えられました。

⑤ 施術内容

まず、耳石が元の位置に戻りやすくなるよう、体位をゆっくり変える施術を行いました。
その上で、

  • 頭の動きと目の動きを整える練習

  • ふらつきを減らすためのバランス調整

  • 脳と体の連携を高める簡単な刺激

を組み合わせて行いました。
強い刺激や無理な動作は行わず、その方の状態に合わせて調整しています。

⑥ 経過について

施術後、
「めまいの強さが軽くなった」
「起き上がる時の怖さが減った」
と変化がみられました。

完全にゼロではありませんが、誘発される回数が減り、日常動作への不安が少しずつ軽減しています。

⑦ なぜ耳石だけでは改善しないことがあるのか

めまいは耳石が原因とされますが、
耳石を戻しただけでは改善しにくい方も少なくありません。

その背景には、

  • バランス感覚の低下

  • 体性感覚、体幹の低下
  • 脳の調整機能の疲労

  • 視覚との連携不足
    などが関係していることがあります。

これらが整っていないと、耳石が再びズレやすくなったり、めまいが長引いたりすることがあります。

⑧ ご自宅で気をつけたいポイント

  • 起き上がりや寝返りはゆっくり行う

  • 急に下を向く・振り向く動作を控える

  • 睡眠不足や疲労をためすぎない

  • 軽いバランス運動を無理のない範囲で行う

こうした習慣が、再発予防につながります。

⑨ まとめ|同じようなめまいでお悩みの方へ

めまいは「耳だけの問題」と思われがちですが、
実際には脳・目・バランス感覚の協調が大きく関わっています。

当院では、耳石だけに注目するのではなく、
【脳と体のバランス】を整えることで、
安心して日常生活を送れる状態を目指しています。

繰り返すめまいでお悩みの方は、
「なぜ治りにくいのか」という視点から身体を見直すことも大切です。

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参考文献・情報元

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